夜勤のこと
看護師の夜勤明けの過ごし方。眠る前と起きた後に試せる工夫
更新 2026年10月23日読むのに約7分
夜勤明けの過ごし方には、合う、合わないがあります。眠る前と眠った後の工夫に加えて、次の勤務までの間隔を見る物差しも並べます。
夜勤明け、おつかれさま。帰ったら、まずゆっくりしようね。
合う休み方は、人によって違うよ。
眠る前に、試されている工夫
夜勤明けは、疲れているのに頭が冴えて眠れない、ということがよくあります。帰宅してから眠るまでの流れを決めておくと、仕事から気持ちを切り替えやすくなります。
- 帰宅したら、手洗いや着替えをして、気持ちを仕事から離す
- 軽く食べるか、飲み物だけにするかを、そのときの様子で決める
- 寝室を暗くして、音を減らす
- 眠る前にスマホを見る時間を短くする
すべてを試す必要はありません。1つだけ選んで、数回続けてみると、合うかどうかが分かりやすくなります。
例:帰宅したら、シャワーを浴びて温かい飲み物を一杯飲み、遮光カーテンを閉めて30分以内に布団に入る、と流れを決めておきます。疲れた頭で毎回考えずに済むので、眠るまでの時間が短くなります。
昼間の睡眠は、明るさや生活音の影響を受けやすくなります。眠る環境は、次のような点で整えられます。
- 光:遮光カーテンやアイマスクで、昼の明るさを減らす
- 音:耳栓や、一定の音を流すなどで、生活音を和らげる
- 連絡:スマホの通知を切る、または眠る時間帯だけ静かにする設定にする
- 家族や同居人:眠る時間帯を、先に伝えておく
帰宅後すぐに家事や連絡を済ませたくなる日もありますが、眠る前の用事は、必要なものだけにしぼる人もいます。眠る時間を先に確保すると、あとの予定が組みやすくなるためです。
帰り道の運転や自転車は、強い眠気があるときは無理をせず、休憩を挟む、移動手段を変える、といった安全を優先する選択もあります。
眠った後に、試されている工夫
明けの日に何時間眠るかには、公的な資料に一つの例があります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、夜勤が週1〜2回程度なら、夜勤明けもすぐには眠らず、朝から午前中に日光を浴びて体内時計を日勤の日に合わせ、夕方以降に普段よりやや長めに眠って、翌朝は日勤の日と同じ時刻に起きる方法もある、と紹介しています。夜勤がもっと多い場合は、睡眠不足が深刻になる可能性があるとも書かれています。
明けにどうしても眠い日は、昼寝を短めにして夕方以降の睡眠に回す、という中間の形もあります。日本看護協会の調査事業報告も、夜勤後の昼間の睡眠は良質な睡眠になりにくいとして、夜勤明けの翌日の夜にも十分な睡眠時間を確保することを挙げています。同じガイドは、成人の睡眠時間はおおよそ6〜8時間が適正で、少なくとも6時間以上を目安にするとしています。明けの日と翌日の2日間で、夜の睡眠を取り戻すつもりで組み立てると考えやすくなります。
起きたあとの時間も、次の勤務までの回復に関わります。体を起こす流れを決めておくと、ぼんやりした感じが長引きにくくなります。
- カーテンを開けて、明るさを入れる
- 水分を取って、軽く体を動かす
- 食事は、少なめでも、いつもの時間帯に近づけてみる
- 夜に眠れなくなりそうなときは、昼寝を短めにしてみる
ここで、ひとやすみ。温かいものを飲みながら、続きを読もうね。
夜勤明けの日を、どう使うか
夜勤明けの日の使い方も、悩みどころです。眠ったあとに用事や家事を入れすぎると、休んだ感じが残りにくくなります。予定を入れない半日を先に確保しておく人もいます。反対に、少し外に出て気分転換をするほうが切り替わる人もいます。
- 寝る前:用事は入れず、帰宅を最優先にする
- 起きたあと:家事は、最低限のものだけにする
- 夕方以降:予定を入れるなら、短く、負担の軽いものにする
- 翌日が休みなら:予定を詰めず、半日だけ、何もしない時間を作る
一つの例です。眠る長さや順番は、人によって合う形が違います。
ゆっくり眠って、ゆっくり起きようね。
その日の体の様子を見ながら、調整してかまいません。「予定を入れないと、もったいない」と感じることもありますが、回復の時間も、大事な予定のひとつです。
次の勤務までの間隔を、物差しで見る
夜勤明けの過ごし方は、工夫だけでなく、次の勤務までの間隔にも左右されます。日本看護協会の「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(2013年)は、看護の職能団体が提案する目安として、次の点を示しています。
- 勤務と勤務の間隔は、11時間以上あける
- 夜勤の連続は、2連続(2回)までとする
- 2回連続の夜勤のあとは、おおむね48時間以上の休息を確保する
- 1回の夜勤のあとも、おおむね24時間以上の休息を確保することが望ましい
これは法律ではなく、提案される目安で、現場の状況によって緩和される場合があります。日本看護協会の調査事業報告は、疲労回復のために、夜勤のあとは最低2日間、夜に睡眠が取れる勤務にすることも挙げています。
夜勤が続くときは、1回ごとに完璧に回復しようとすると、かえって疲れます。続くときは、「眠る時間を確保する」「食事は軽くても1回は取る」「家事は翌日に回してよいものを決めておく」といった、最低ラインを先に決めておく方法があります。最低ラインを満たせた日は、「今日はできた」と考えてよい日です。
夜勤の連続そのものが重いときは、個人の工夫だけでは限界があります。そのときは、勤務の組み方を相談する材料として、回数や連続を数字で残しておく方法があります。夜勤の回数の目安と、上司に伝える方法で整理しています。
次の勤務の種類によっても、夜勤明けの使い方は変わります。
- 翌日が休み:眠ったあとの半日を回復に使い、用事は翌日に寄せる
- 翌日が日勤:次の勤務の開始時刻までの間隔を、勤務表で先に数えておく
- 早出がある日:ガイドラインは、夜勤・交代制勤務者の早出は7時より前を避けるとしている。早出の始業時刻も、記録に残しておく
- 次も夜勤:2回連続になるかを確かめ、そのあとの休みの長さを書き留める
どの場合も、眠る時間を先に確保してから、残りの予定を決めると、組み立てやすくなります。回復の度合いは、同じ勤務でも月によって違うので、記録と並べて見ます。
試した方法を、書き留めて選ぶ
夜勤明けの過ごし方は、数回試して比べると、見えてくることがあります。一度にたくさん変えず、1回に1つだけ変えると、何が合ったのか分かりやすくなります。
書き留めは現在地ログに残せます。夜勤中の食事や仮眠の長さは、夜勤の食事と仮眠の記事にまとめています。
夜勤明けの体で読んでくれて、ありがとう。今日は、ゆっくり休んでね。
よくある質問
夜勤明けは、すぐ寝たほうがよいですか?
厚生労働省の睡眠ガイドは、夜勤が週1〜2回程度なら、明けもすぐ眠らずに午前中に日光を浴び、夕方以降にやや長めに眠る方法もあると紹介しています。眠気が強い日は、昼寝を短めにして夜の睡眠に回す形もあります。数回試して、自分に合う形を選んでみてください。
夜勤のあと、どのくらい休みを空けるのが目安ですか?
日本看護協会のガイドライン(2013年)は、2回連続の夜勤後におおむね48時間以上、1回の夜勤後もおおむね24時間以上の休息を、目安として提案しています。法律ではなく、現場の状況によって緩和される場合があるとされています。
夜勤明けに眠れないときは、どうすればよいですか?
寝室を暗く静かにする、眠る前の画面を見る時間を短くする、といった工夫を試す人がいます。眠れない日が続くときは、医療機関に話してください。
出典・参考(公的な情報)
- 看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013年)(日本看護協会)
- 健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)
- 「頻繁な昼夜遷移が生じない交代制勤務」に関する調査事業報告(日本看護協会)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
つぎに読む
この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。