年代の悩み
看護師2年目・3年目で辞めたい。伸び悩みと疲れを分けて考える
更新 2026年10月23日読むのに約5分
2〜3年目は、1年目の必死さが落ち着く一方で、伸び悩みや役割の変化が重なる時期です。疲れと伸び悩みを分けると、次に話す内容が見えてきます。
慣れてきたはずなのに、しんどいときもあるよね。
いっしょに、分けて考えてみよう。
2〜3年目は、「慣れ」と「次の期待」が重なる時期
1年目と違い、2〜3年目は一通りの業務が分かってきます。その分、後輩の指導や、リーダー業務の入り口、夜勤の責任が増えやすい時期です。2年目は「できて当たり前」と見られやすく、3年目は教える側に回る場面が増えます。自分はまだ教わりたいのに、という気持ちとの間で揺れる人もいます。
この時期は、プリセプターや委員会など、新しい役割の話が出ることもあります。引き受けるか迷うときは、断れるかどうかより、引き受けたら何が変わるかを書き出して比べます。
加えて、同期との差が気になったり、「このままで成長できているのか」と不安になったりします。毎日が必死ではなくなったぶん、ふと立ち止まって考えてしまうのも、この時期の特徴かもしれません。ここで大切なのは、「辞めたい」という言葉が、そのままの意味とは限らないことです。「もう少し休みたい」「いまの形では続けにくい」「次に進みたい」。同じ言葉でも、中身が違います。
伸び悩み、疲れ、環境のずれ。どれに近いか
辞めたい気持ちの中身は、大きく三つに分けられます。それぞれ、確かめることと動き方が違います。
伸び悩みに近いとき
学ぶ機会が少ない、同じ業務の繰り返しに感じる、先が見えない。担当や研修、異動の相談など、キャリアの面から動きます。
疲れに近いとき
休めていない、休日も回復しない、夜勤が続く。休息や勤務の調整が先で、キャリアの判断は、少し休んでからのほうが整理しやすくなります。
三つ目は、環境のずれです。教え方の方針、チームの雰囲気、仕事の進め方が、自分の考えと合わない場合です。悪い職場という意味ではなく、合わなさがどの場面で出るかを書くと、相談もしやすくなります。
三つが混ざっていることも多いです。その場合は、疲れの確認を一番先にします。疲れがあるうちは、伸び悩みも環境のずれも、実際より重く見えやすいからです。研修や勉強会があっても疲れて参加できないなら、問題は機会ではなく休息のほうにあります。
疲れに近いときは、休みの取り方も見直します。週5日勤務なら、2年6か月で12日、3年6か月で14日の年次有給休暇が付きます(労働基準法39条)。取りにくいときの申請の仕方は、有給が取れないときの記事にまとめています。
| 近いもの | よく出るサイン | 確かめること | 動き方 |
|---|---|---|---|
| 伸び悩み | 同じ業務の繰り返しに感じる、先が見えない | 学びたいことと、いまの部署でできること | 担当・研修・異動の希望を伝える |
| 疲れ | 休日も回復しない、何もしたくない日が続く | 夜勤の回数と連続、休めた日の気持ち | 休息と勤務の調整を先にする |
| 環境のずれ | 教え方や進め方が、自分の考えと合わない | 合わなさが出る場面と相手 | 場面を絞って相談する、部署を変える |
どれに近いかで、話す相手も変わってくるね。
夜勤が疲れの中心なら、日本看護協会のガイドライン(2013年)が目安になります。法律ではなく提案なので、自分の勤務表と見比べる目安にします。項目は夜勤の回数の整え方にあります。
疲れを見分ける目安は、休日の過ごし方です。何もしたくない日が続くのか、予定を入れれば動けるのか。前者なら、疲れが優先です。後者なら、気分転換や環境の工夫で軽くなる余地があります。例えば、新しい業務を任されないのが不満なのか、任されて疲れたのかも、任される量と回復できる量のバランスで見ると、分けやすくなります。
疲れなのか、伸び悩みなのか、自分でも分からなくなるときがあるよね。
半年前の自分と、比べてみる
同期や先輩と比べるより、半年前の自分と比べるほうが、事実が見えやすくなります。できるようになったこと、まだ不安なこと、増えた負担。書き出して並べると、伸び悩みと思っていたものが、実は増えた負担だったと気づくこともあります。
チェックリストには、成果だけでなく、「教えてもらって助かったこと」も一つ入れます。支えがあって成長できたと分かると、環境のよい面も見えてきます。
できることが増えているのに辞めたいなら、伸び悩みより、負担や疲れの面を見たほうがよいのかもしれません。できることが増えていないと感じるなら、学べる環境かどうかを確かめます。別の分野に興味があるなら、異動の相談や研修の機会を確かめることが、辞める前の選択肢になります。
上司に話す前に、「自分がどうなりたいか」を一言決めておくと、相談が進みます。ここまで書いたものから、あと1年のうちに身につけたいことを、1つ選んでみてください。
話すときの伝え方と、4・5年目の場合
話す内容は、事実と希望に分けます。「辞めたい」ではなく、「次に挑戦したいこと」や「いまの負担の中身」として伝えると、相手も具体的に応えやすくなります。
いまの業務には慣れてきたので、次に学びたい分野について、相談させてもらえませんか。
伸び悩みを、前向きな相談として伝える例
「辞めたい」とそのまま伝えるのが不安なら、まず「最近、負担を感じている」と伝える方法もあります。同期や別の部署の先輩など、利害の少ない相手に話すと、気持ちが整理されることもあります。
4・5年目では、後輩の指導、委員会、プリセプターなど、役割が増えることがあります。役割そのものがつらいのか、支えが足りないのかを分けてください。支えの不足なら、人員や時間の配分を、職場に相談する余地があります。転職を考える場合も、ここまでの経験を職務経歴書の下書きツールで書き出しておくと、続ける道にも役立ちます。
4・5年目でも、整理の手順は同じです。ただ、経験が増えた分、「次の役割を担うか」「専門を深めるか」「働き方を変えるか」と、選択肢も増えます。選択肢が増えることは、迷いが増える理由にもなります。
辞める話が具体的になってきたら、退職の決まりも確かめます。期間の定めのない雇用では、民法627条1項により、申入れの日から2週間で終了します。就業規則の期限との関係は、厚生労働省の資料でも説明が分かれるので、就業規則を確認し、早めに伝える考え方があります。何か月前に伝えるかの考え方は、看護師の退職の時期の記事にまとめています。
辞めたい気持ちが強いときは、「辞めたい」を3つに分けて考えるや、辞めたい理由を5つの型に整理するも使えます。眠れない日が続くときは、つらいときの窓口に話してください。
自分のことを見つめ直しているの、すごいことだと思うよ。話せそうな人に、少しだけ話してみない?
よくある質問
2年目で辞めたいのは、早すぎますか?
早い・遅いで決められることではありません。疲れ・伸び悩み・環境のずれのどれが中心かを、先に見てみてください。
同期が成長しているように見えて、焦ります。
他人との比較は、見える部分だけを比べるため、苦しくなりやすいです。半年前の自分との比較に切り替えてみてください。
異動や担当替えは、相談してよいのでしょうか?
職場によって扱いは違いますが、相談すること自体は、おかしなことではありません。事実と希望を分けて、上司や看護部に伝えてみてください。
出典・参考(公的な情報)
- 労働基準法(第15条・第22条・第34条・第37条・第39条・第66条ほか)(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013年2月)(公益社団法人 日本看護協会)
- 民法 第627条・第628条(雇用の解約)(デジタル庁 e-Gov法令検索)
- 退職の申出があった際には(Q&A)(茨城労働局(厚生労働省))
- 退職、解雇、雇止めなど|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識(厚生労働省 確かめよう労働条件)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。