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異動・転勤

看護師の異動、外来・手術室・ICUなど行き先別に最初の3か月を整理

更新 2026年10月23日読むのに約6分

診療科が変わる異動は、経験年数に関係なく、「知らない人」に戻る感覚を連れてきます。行き先ごとに、先に見ておく場所が違うので、行き先別に並べました。

「来月から手術室ね」って、急に言われること、あるよね。

行き先で、準備のしかたも変わるよ。

異動が決まった週に、先に済ませる準備

行き先が決まったら、最初の1週間に、行き先に合わせた準備を済ませます。全部を覚えようとせず、「初日に困らないこと」だけを絞って集めます。中堅でもベテランでも、新しい診療科では知らないことが多いのは自然な状態です。

初日までに、聞いて・書いておくこと
異動が決まった日のメモ
  • 1. 行き先:診療科・病棟(外来・手術室など)
  • 2. 最初の勤務日と、日勤・夜勤のどちらから入るか
  • 3. 教えてくれる担当者の名前と、付いてくれる期間
  • 4. 先に調べる疾患・処置(5つまで)
  • 5. 異動元で身につけ、行き先で使えそうなこと

5行だけ書けば、初日の頭の中が整うよ。

5つ目の「異動元で身につけたこと」は、見落とされがちです。観察の力、患者さんへの声かけ、急変に気づく感覚、多職種との連絡のしかたは、診療科が変わっても持ち越せます。新しい場所で自信が揺らぐときの、足場になります。

もう一つ、先に聞いておきたいのが、勤務の形です。診療科が変わると、夜勤の有無や回数、土日の出勤、呼び出しの有無が変わることがあります。生活のリズムや家族との調整にも響くので、勤務表の組み方と、最初の月のシフトを、異動の前に確かめます。通勤の時間が変わる異動なら、起きる時刻から逆算した1日を、1度書いてみます。

外来・透析:流れが決まっている行き先

外来は、施設によりますが、患者さんが短い時間で入れ替わる場面が多い行き先です。病棟のように一日を通して関わることは少なく、1人にかけられる時間が短くなりがちです。異動した直後は、受付から診察、検査、会計までを、患者さんの側から1回たどってみると、全体の流れがつかめます。予約の取り方や、電話での問い合わせの受け方も、病棟とは違う仕事です。最初の週に覚える3つの例:診察室ごとの医師の担当と順番、検査室の場所と受付の締め切り時刻、電話の問い合わせを誰に回すか。

透析は、施設にもよりますが、決まった曜日と時間に、同じ患者さんが来る場面が多い行き先です。機器の操作、準備から片づけまでの手順、トラブルが起きたときの対応の順番を覚えることが、最初の山になります。長く関わる患者さんが多いので、普段の様子を覚えると、変化に気づきやすくなります。体制は施設によって違うので、手順書と指導役の説明に合わせます。最初の週に覚える3つの例:穿刺から返血までの手順の順番、装置のアラームの種類と最初にすること、患者さんごとの開始時刻と寝台の位置。

覚える3つは、ポケットのメモに書いておくと、すぐ見返せるよ。

次は、手順と機器が多い行き先の話だよ。

手術室・ICU:手順と機器が多い行き先

手術室は、手術の流れの中で、役割を分けて動く場面が多い行き先です。器械を扱う役割や、全体を見て動く役割など、施設の決まりに沿って分かれ、術式ごとの手順があります。最初は、器械の名前と、その手術の大きな流れを覚えます。病棟のように、患者さんと話す時間は短くなる場面が増えますが、安全を守る目の使い方は、病棟での経験が下地になります。最初の週に覚える3つの例:よく使う器械の名前、手術室に入るときの身支度と清潔の区域、手術の前後の確認の順番。

ICUは、モニターや人工呼吸器、輸液ポンプなど、機器を使う場面が多い行き先です。最初に覚えたいのは、アラームの意味と、何を確認して誰に知らせるかの順番です。観察の頻度が高く、変化への気づきが求められるので、先輩が何を見て判断しているかを、声に出して教えてもらうと吸収が早くなります。最初の週に覚える3つの例:モニターのアラームの種類と知らせる相手、人工呼吸器の設定を記録する欄、急変時の物品の置き場所。どちらの行き先でも、「聞いてよい場面」と「手を止めて確認する場面」を、最初に指導役とすり合わせます。

精神科・小児科:関わり方そのものが変わる行き先

精神科は、身体の処置より、対話と観察、距離の取り方が中心になる場面が増えます。病棟ごとの決まりごと(持ち込めるもの、1日の流れ、安全の考え方)があるので、勘で動かず、最初に確認します。患者さんの言葉を急いで整えようとせず、聞いたことをそのまま記録に残す練習から入ると、慣れやすくなります。最初の週に覚える3つの例:病棟に持ち込めない物、鍵や出入口の扱い、1日の日課の時刻。

小児科は、子どもの年齢で、声のかけ方や説明の仕方が変わります。保護者への説明も、仕事の大きな部分です。薬や処置の確認の手順には、成人と考え方が違う場面があるので、病棟の手順書と指導役に確かめて進めます。遊びの時間や、保育の担当との連携も、病棟の動きに組み込まれていることが多いので、1日の流れの中で見つけていきます。最初の週に覚える3つの例:薬の量の確かめ方の手順、付き添いの保護者への説明の決まり、年齢別のバイタルサインの目安の表の場所。

年数で変わる、つらさの出方と、教えてもらう頼み方

つらさの出方は、年数で違います。1〜3年目は、基礎が固まりきる前の異動で、「どこまで分かっていれば足りるのか」が見えにくくなります。中堅は、教える側から教わる側に戻ることへの戸惑いが出ます。ベテランは、体力や新しい機器への慣れ、若い指導役とのやりとりに、気持ちの負担が出ることがあります。どれも、環境が変わったときに起こりうる反応で、個人の力不足とは限りません。

この診療科は初めてなので、最初の1か月は、手順の確認をこまめにさせてください。慣れてきたら、確認の回数は減らしていきます。

教えてもらう頼み方の例(中堅・ベテラン向けの言い方)

頼み方は、「期間」と「減らす見通し」を添えると、相手も受けやすくなります。教えてもらうたびに「質問が多い」と感じてしまうときは、聞く内容をまとめて、休憩前や申し送りのあとに1回で聞く方法もあります。初日の挨拶の言い方は、異動・入職の挨拶と自己紹介に例文があります。異動の前に希望を伝えられる職場なら、異動希望の出し方も役に立ちます。診療科が変わる異動がつらくてたまらないときは、異動がつらいときの記事にまとめました。

最初の3か月は、区切りを置くと、進み具合が見えやすくなります。

  • 1か月目:場所と手順を覚える。分からなかったことを、その日のうちにメモに残す
  • 2か月目:決まった範囲の業務を、見守られながら自分で進める。任される範囲を、指導役と確かめる
  • 3か月目:できるようになったこと、まだ不安なことを、指導役か師長と話して、次の目標を決める

3か月目の話し合いは、評価されに行く場ではなく、見通しを合わせる場です。不安なことを先に言葉にしておくと、練習する場面を作ってもらいやすくなります。

うまくいかなかった日は、その日の帰りに、できたことを1つ、分からなかったことを1つだけ書きます。反省を長く書くと気持ちが沈みやすいので、2行で止めます。分からなかったことは、翌日の最初に、指導役へ聞く質問に変えます。1週間分がたまると、2行のメモが並んで、同じところでつまずいているのか、毎回違うのかが見えてきます。見えたものは、そのまま3か月目の話し合いの材料になります。

最初の3か月は、初心者の目で見ていて、いいんだよ。

分からないことを、ひとつずつ減らしていこうね。

よくある質問

診療科が変わる異動で、病棟の経験は活かせますか?

観察の力や、患者さんへの声かけ、多職種との連絡のしかたは、持ち越せます。新しい診療科に特有の知識と手順は、最初の数か月で集めていくものなので、持ち越せるものと新しく覚えるものを分けて考えます。

異動先で、教えてくれる人が決まっていません。どうすればよいですか?

初日までに、師長や人事に、指導役の有無と付いてくれる期間を聞いておきます。決まっていなければ、困ったときに最初に聞く人を1人決めてもらうよう、頼みます。

異動先が合わないと感じたときは、すぐ辞めたほうがよいですか?

合う・合わないの判断は、最初の数週間では見えにくいことがあります。つらさが続くときは、話せる相手に事実を伝えて、期間を区切って様子を見る道もあります。急がず、[異動がつらいときの記事](/idou-tsurai/)も見てください。

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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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