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暮らしと体調

看護師の更年期と仕事。夜勤のつらさ・受診先・続け方の目安

更新 2026年10月23日読むのに約6分

夜勤明けの不調が、疲れなのか更年期の影響なのか、自分でも分からなくなることがあります。診断はせず、時期の目安、受診先、仕事を続けるための配慮の頼み方を、公的な説明に沿って整理します。

夜勤明けの不調、疲れなのかなって、迷うよね。

Q1 夜勤明けの不調は、疲れだけが理由なのか

公的な説明を並べると、夜勤の影響と時期の影響を切り分けるのは、本人にも難しいと読めます。厚生労働省の睡眠ガイド2023は、交替制勤務は体内時計に逆らって生活せざるを得ない勤務形態で、睡眠の不調などの健康リスクに注意が必要だと書いています。一方、同じ厚生労働省のe-ヘルスネットは、ホルモンが大きく変わる時期にも、睡眠の問題が起こりうると説明しています。

厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト」は、閉経の前後約5年ずつの10年くらいを更年期と説明し、日本人の平均閉経年齢は50.5歳のため、一般的には45〜55歳ごろだとしています。症状は、疲れやすい、肩こり・腰痛、汗をかきやすい、冷え、イライラ、寝つきが悪い・眠りが浅いなど、さまざまです。e-ヘルスネットは、この時期は不眠症や睡眠時無呼吸にかかりやすく、ホットフラッシュが睡眠を妨げることがあると書いています。夜勤の影響と時期の影響が、同時に重なりうるということです。

睡眠の不調。公的ページが書いていること
見るところ夜勤・交替制勤務ホルモンが大きく変わる時期
睡眠への影響体内時計に逆らう勤務で、眠気・不眠・倦怠感・消化器症状が出ることがある閉経前後の約10年は、不眠症や睡眠時無呼吸にかかりやすくなる
睡眠を妨げるもの夜勤そのもの。日勤に戻ると改善するとされるホットフラッシュが睡眠を妨げることがある
受診の目安実践しても不眠・休養感の低下・業務中の眠気が続き、生活に支障があるとき睡眠ガイドは、時期を問わず、同じ状態が続けば受診を勧める。気分の落ち込みや意欲低下を伴う不眠は、早めに専門医へ(不眠症のページ)
記録するとよいこと勤務表と睡眠時間睡眠日誌で、周期と睡眠の関係を見る

厚生労働省の睡眠ガイド2023と、e-ヘルスネットの記述から作った表です。診断ではありません。

どちらか一方に決めつけなくて、いいんだよ。

表の読み方は、どちらか一方に決めつけないことです。e-ヘルスネットの概日リズム睡眠・覚醒障害のページは、夜勤が原因の交替勤務障害は、日勤に戻ると改善する、と説明しています。一方、ホルモンの変動による睡眠の問題は、勤務の種類とは別に起こりえます。どちらの影響が大きいかは、本人の感覚だけでは決めにくいため、診察で相談します。

ひと息ついて、続きを読もう。

Q2 どんな状態なら、受診を考えるのか

睡眠の長さについて、睡眠ガイド2023は、成人は6時間以上を目安にしつつ、必要な睡眠時間には個人差があると書いています。日中の眠気や、休養できた感じに応じて、自分に必要な時間を探るよう勧めています。

公的な説明に出てくる受診の目安は、状態が続いて、生活に支障が出ているかどうかです。睡眠ガイド2023は、生活習慣を見直しても、不眠・睡眠休養感の低下・業務中の眠気が続き、日常生活に支障が出ている場合は、速やかに医療機関を受診するよう書いています。交替制勤務の人にも、同じ趣旨の文が添えられています。

e-ヘルスネットの不眠症のページには、不眠と日中の不調が週に3日以上あり、それが3か月以上続く場合を、慢性不眠症と呼ぶ、という説明があります。気分の落ち込みや意欲低下を伴う場合は、早めに専門医を受診するよう、同じページに書かれています。

睡眠ガイドは、病気が潜んでいる可能性にも留意するよう述べています。自分で時期の影響と決めつけたり、疲れと決めつけたりせず、相談につなぐ、という使い方をします。

受診の前に、書き出すこと

Q3 どこに相談するか。かかりつけ医・産婦人科・職場

どこに行くか迷う場合、e-ヘルスネットの不眠症のページは、まずかかりつけ医に相談し、改善しなければ精神科や心療内科などの専門医を受診する流れを紹介しています。月経前の体調不良が続く場合は、同じe-ヘルスネットの女性の睡眠障害のページが、産婦人科への相談を勧めています。更年期の症状については、働く女性の心とからだの応援サイトが、つらい場合はがまんせず婦人科を受診して治療を受けるとよい、としています。眠りの問題が中心なら、受診のときに睡眠の記録を持っていきます。

受診のときは、症状の説明より先に、夜勤のある仕事をしていて、睡眠の乱れが続いている、と勤務の形を伝えます。勤務表の写しや、前の項目で書き出した記録があれば、持っていきます。医師が状況をつかむ手がかりになります。

ホルモン補充療法などの治療が、不眠の軽減に役立つ場合があると、e-ヘルスネットは記しています。治療を選ぶかどうかは、医師と相談して決めるものです。薬や治療の話は、この記事では扱いません。

職場の相談先もあります。労働者が常時50人以上いる事業場には産業医の選任が求められ、50人未満の事業場でも、健康管理を行える医師に行わせる努力義務があります。産業医は、事業場の労働者の健康管理を行う医師で、治療を行う主治医とは役割が違います。相談の前に、話した内容がどこまで会社に伝わるかを確かめておきます。

勤務の組み方で負担を減らしたい場合は、日本看護協会の2013年のガイドラインの、勤務間隔11時間以上、夜勤は2連続まで、といった項目を、相談の言葉にできます。法律ではなく、職能団体の提案です。夜勤をいつまで続けられるかという話は、夜勤はいつまで?にあります。

眠れた日も、眠れない日も、書き留める

睡眠の記録が、診察で役に立つかもしれないよ。

Q4 仕事に出る場面と、職場で頼める配慮

厚生労働省のサイトの専門家コラム(産婦人科医)は、職場での悩みとして、汗が出る、上半身がほてる、突然動悸が始まる、集中力に欠ける、気力の低下や気分の落ち込みを挙げています。看護の現場では、ガウンやマスク、フェイスシールドを着けた処置の最中や、空調の効いていない夜間の巡視、記録に集中したい深夜の時間帯に、つらさが表に出やすくなります。

同じコラムは、職場の配慮の例として、体調が悪いときに休めるスペース、フレックスタイムやテレワーク、小さな扇風機など暑さへの対策、室温の個別の調整、更年期と申告せずに休める制度を挙げています。病棟で頼みやすい形に置き換えると、次のようになります。

  • 休憩:ほてりや動悸が出たときに、短く席を外して休める場所と、声のかけ方を決めておく
  • 夜勤:夜勤の回数や連続を減らす、夜勤明けの翌日を休みにする希望を、勤務表の希望として出す
  • 防護具:長時間の処置が続く日は、交代の目安を先輩や同僚と決めておく
  • 相談先:師長に伝えにくいときは、産業医や、職場の保健の窓口を使う

最近、夜勤中にほてりと動悸が出る日があります。しばらくの間、夜勤の連続を避ける形で、勤務表の希望を出させていただけますか。

師長に、配慮を相談するときの例

Q5 つらくて、誰かに話したいとき

眠れない日が続いて、気持ちまで沈んでいるときは、医療機関の受診に加えて、電話で話す方法もあります。こころの耳の電話相談は、0120-565-455(フリーダイヤル)で、平日は17時から22時、土日は10時から16時です。祝日・振替休日・年末年始(12月29日〜1月3日)は受け付けていません。2026年1月から、発信者番号を非通知にした電話は受けない旨が案内されています。対象は働く人とその家族と案内されています。

よりそいホットラインは、0120-279-338(フリーダイヤル・無料)で、24時間受け付けています。窓口は、つらいときの窓口にもまとめています。休日をどう過ごすかは、看護師の休日の過ごし方も参考にしてください。

声に出して話したいときは、電話の窓口もあるよ。

眠れた日があったら、それだけで十分だよ。

よくある質問

更年期は、何歳からですか?

閉経の前後約5年ずつの10年くらいが更年期で、日本人の平均閉経年齢は50.5歳のため、一般的には45〜55歳ごろです(厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト)。症状がつらいときは、婦人科で相談できます。

更年期と夜勤の不調は、見分けられますか?

本人の感覚だけで見分けるのは難しく、診察で相談する内容です。睡眠時間や不調の日を記録して持っていくと、伝えやすくなります。

更年期の症状は、何科に相談すればよいですか?

つらい場合は婦人科の受診が勧められています。不眠が中心で改善しないときは、かかりつけの医師に相談したうえで、精神科や心療内科などの専門医を受診する流れもあります。勤務表と睡眠の記録を持っていくと、伝えやすくなります。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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