公的窓口
看護師のナースセンターとは?無料で使える公的窓口の仕組みと使い方
更新 2026年10月23日読むのに約6分
この記事には広告(PR)を含みます。転職サービスは、順位を付けず、同じ書式で並べています。
ナースセンターは、名前を聞いたことがあっても、何をしてくれる場所なのかまでは知らない、という人が多い窓口です。この記事では、運営と中身、ハローワークとの違い、県ごとに違う点を、公的な資料の範囲で整理します。
ナースセンター、名前は知っていても、中身までは知らないことが多いよね。
仕組みから、順番に見ていこう。
同じ名前で呼ばれる、二つの顔
「ナースセンター」と言うとき、実は二つのものが重なっています。一つは、各都道府県にある都道府県ナースセンター。もう一つは、インターネットで求人を探せる無料の職業紹介サイト「eナースセンター」です。サイトのトップには日本看護協会の表示があり、応募から就職までは、各都道府県のナースセンターがサポートすると案内されています。
都道府県ナースセンターは、看護師等の人材確保の促進に関する法律にもとづいて都道府県知事が指定し、各都道府県の看護協会が運営する、看護職員確保の公的な拠点です。日本看護協会は、厚生労働大臣の指定を受けた中央ナースセンターとして、eナースセンターを運営しています。民間企業の転職サービスとは、成り立ちが違う窓口です。どちらが良いという話ではなく、仕組みの違いとして知っておくと、使い分けを考えやすくなります。
電話での問い合わせは、サイトでは都道府県ナースセンターへ、と案内されています。連絡先は、サイトに載っている都道府県ナースセンターの一覧(PDF)で調べられます。Webの問い合わせフォームもあります。47都道府県すべてに1つ以上のセンターかサテライトがあり、来所のほか、インターネットでも利用できます。
できることは、職業紹介だけではない
厚生労働省の資料は、都道府県ナースセンターの仕事を、大きく三つに整理しています。
- 離職中の看護職の復職支援など。無料の職業紹介も、ここに入ります
- 看護職や医療機関に対する、情報の提供と、相談への対応
- 訪問看護などの知識・技術に関する研修の実施
仕事を探す側から見える支援は、eナースセンターの案内では、次のようなものです。キャリアコンサルティング(専門研修を受けた相談員が対応し、看護経験のある相談員もいます)、悩みの相談窓口、復職支援の研修・実習、交流会やナースカフェです。研修の中身と受講料の例は、復職支援研修の記事に分けています。
求人の探し方にも特徴があります。医療機関のほか、訪問看護ステーション、介護施設、保育所、教育機関、企業などの求人が載っていて、託児所完備、時短、パート、夜勤回数が少ない、といった条件で探せると案内されています。サイトの自己申告では、利用者が約26万人、求人が約18万件とされていますが、調査年の記載はないため、目安として受け取ります。
料金は、職業紹介が無料です。研修は、たとえば東京都の令和8年度の復職支援研修が参加費無料でしたが、都道府県と研修ごとに違うため、申し込む前に募集要項で受講料の有無を確かめます。
登録したあとの動きは、サイトの説明では、登録した条件をもとに求人とマッチングされ、希望に合う求人がメールで案内される、という形です。厚生労働省は、相談員が希望の条件をもとに再就業先を探すとも説明しています。条件が変わったときは、見直して、また求人を見る。この行き来を図にすると、次のようになります。
- 条件を登録希望の働き方
- 求人がメールで届く条件とのマッチング
- 相談員に相談病院以外も含めて
- 研修・見学・応募県ごとに内容が違う
一回で決めなくていいから、行き来しながら考えよう。
県ごとに違うところは、最後にまとめるね。メモしておきたい人は、そこでどうぞ。
ハローワークと、どう使い分けるか
看護職の仕事探しの窓口には、ナースセンターのほかに、ハローワークもあります。公的な資料から言える違いは、おおまかに次のとおりです。ナースセンターは、看護職の就業に特化していて、相談員が希望の条件をもとに再就業先を探します。ハローワークは、幅広い求人を扱い、雇用保険の手続きの窓口でもあります。どちらが良いかを決める材料は、公的な資料にはありません。
ナースセンター
看護職の就業相談を、無料で行う窓口です。相談員が希望の条件をもとに再就業先を探し、病院以外の働き方も含めて検討できます。
ハローワーク
幅広い職種の求人を扱い、雇用保険の手続きの窓口でもあります。看護・介護・保育などの人材不足分野向けに、人材確保対策コーナーもあります。
二つはつながっています。厚生労働省は、ナースセンターの相談員が、地域のハローワークで相談を行う場合があると説明しています。ナースセンターが遠い人は、最寄りのハローワークで相談できます。開催の日時は、都道府県ナースセンターに確認します。
例として、ハローワーク大阪西の案内を挙げます。看護師・准看護師・保健師・助産師の免許を持つ人が対象の巡回相談が、奇数月の第4水曜日の13時から16時、予約制で、相談は1回30分とされています。これは一つの事務所の例で、実施日や予約の方法は、事務所ごとに違います。
ハローワークの側には、人材確保対策コーナーもあります。介護・保育・看護などの人材不足分野で、就職を希望する人が対象です。さらに2026年4月から、全国のハローワークで、医療・介護・保育分野の仕事探しを重点的に支える「医療・福祉ささえる求人充足プロジェクト」が始まった、とハローワークインターネットサービスで案内されています。ハローワークの使い方そのものは、ハローワークで看護師の求人を探す方法で扱っています。
雇用保険の失業給付を受けたいときは、ナースセンターではなく、ハローワークでの手続きになります。受け取り方は、失業保険の記事にまとめました。
県で違うことと、まだ決めなくていいこと
eナースセンターの案内には、サービスの内容は都道府県のナースセンターによって異なる、と明記されています。研修の中身、相談の受け方、交流会の開き方などは、住んでいる県の窓口で確かめるのが確実です。この記事の例は、自分の県の案内と見比べる材料として使います。
使い始める順番にも、決まった形はありません。離職したときに届け出る制度があり、届出と同時に、求職の登録を希望することもできます。この手順は、ナースセンターの登録の流れと、離職時の届出の中身で、別々に扱っています。働いていない期間が長くなっている場合の言葉の整理は、潜在看護師という言葉の記事にあります。
- しばらく現場を離れていて、技術に不安がある:研修を経て段階的に復職する方法を、相談できる
- 病院以外の働き方も見てみたい:相談員と、訪問看護や介護施設なども含めて検討できる
- 遠方に住んでいて、窓口に行けない:最寄りのハローワークの巡回相談や、インターネットの利用が候補になる
- 転職するかどうか、まだ決めていない:相談だけで終えて、条件を言葉にする場として使える
ナースセンターを使うことと、転職を決めることは、別のことです。決める前に、聞くところから始める人も多い窓口です。
全部をいま決めなくていいよ。気になったら、まず電話で聞いてみるだけで十分。
その一本が、ちゃんと一歩だからね。
よくある質問
ナースセンターは、無料で使えますか?
職業紹介は無料です。研修は、東京都の令和8年度の復職支援研修のように参加費無料の例がありますが、都道府県と研修ごとに違います。申し込む前に、募集要項で受講料の有無を確かめます。
ナースセンターとハローワークは、どちらから行けばよいですか?
公的な資料に、行く順番の決まりはありません。看護職に特化した相談を受けたいならナースセンター、雇用保険の手続きや幅広い求人ならハローワークが、目安になります。ナースセンターの相談員が、ハローワークで相談を行う場合もあります。
ブランクが長くても、利用できますか?
厚生労働省は、技術に不安がある人は、研修を経て段階的に復職する方法を、ナースセンターに相談できると説明しています。研修の内容や開催は、都道府県によって異なります。
出典・参考(公的な情報)
- eナースセンター(トップページ)(ナースセンター(日本看護協会))
- 離職中の看護職の皆様の復職をサポート(eナースセンター)(ナースセンター(日本看護協会))
- 徳島県ナースセンターの基盤・機能強化(ナースセンターとは:人確法14条・20条の指定、ナースバンク事業)(厚生労働省(掲載資料))
- ブランクを経て働く(厚生労働省)
- ナースセンターへの届出制度と復職支援をご利用ください!(リーフレット)(厚生労働省)
- 令和8年度 復職支援研修 学校に戻って体験コース(チラシ)(東京都 保健医療局)
- 人材確保対策コーナー(ナースセンター巡回相談の案内の一例)(ハローワーク大阪西(大阪労働局))
- ハローワークインターネットサービス(トップページ)(厚生労働省)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
つぎに読む
この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。