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年収・給与水準

看護師の年収を経験年数別に見る。3年目・5年目・10年目の読み方

更新 2026年10月23日読むのに約6分

この記事には広告(PR)を含みます。転職サービスは、順位を付けず、同じ書式で並べています。

3年目の年収、5年目の年収、10年目の年収。そう知りたくなっても、公的な統計は「経験年数の階級」ごとの平均を出していて、年次とは数え方が違います。この記事では、階級ごとの数字と、その読み方を整理します。

3年目とか5年目とか、つい自分の年次で調べたくなるよね。

階級の見方が分かると、数字がぐっと読みやすくなるよ。

統計の区分は、0年・1〜4年・5〜9年・10〜14年・15年以上

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査には、看護師を経験年数の階級で分けた表(第14表)があります。「経験年数」は、その職種での経験の長さの階級で、「0年」は1年未満です。階級は、0年、1〜4年、5〜9年、10〜14年、15年以上の5つです。3年目や5年目、7年目を分けて出した数字は、今回確かめた表にはありません。

つまり、年次の言葉で書かれた記事や求人の数字は、この階級の平均を言い換えたものになります。経験年数の数え方(年目と経験年数のずれ)によって、同じ年次でも隣の階級に入ることがあるため、境目の近くでは慎重に読みます。

経験年数階級別の給与の平均(男女計)
経験年数所定内給与額年間賞与年収の計算例
全体33万3,200円85万6,400円約485万円
0年27万8,200円11万4,100円約345万円
1〜4年30万4,700円77万8,800円約444万円
5〜9年31万4,800円80万1,400円約458万円
10〜14年32万6,500円81万2,600円約473万円
15年以上35万8,600円100万7,700円約531万円

令和7年賃金構造基本統計調査・看護師・男女計・民営事業所10人以上。所定内給与額は令和7年6月分、賞与は令和6年1年間。右端は所定内給与額×12+賞与の筆者計算で、時間外・深夜・交替などの手当を含まず、公式の年収ではありません。

階級の平均だから、自分の年次とは少しずれるよ。

この表の年収の計算例は、他の記事の「看護師全体で約525万円」より低く出ます。経験年数の表には、時間外・深夜・交替などの手当を含む「きまって支給する現金給与額」の列がなく、所定内給与額で計算しているためです。全体で見ると、その差は月3万2,700円、年に約39万円です。経験年数ごとの数字を他の記事と並べるときは、この分を足して読みます。

表の読み方です。経験0年の年間賞与は11万4,100円と少なく、1〜4年では77万8,800円になります。入職した初めの年は、賞与が満額に届かない場合があるため、と考えられますが、統計に理由は書かれていません。特定の職場の制度を示す数字でもありません。

賞与を所定内給与額で割って、何か月分にあたるかを見ると、1〜4年が約2.6か月分、5〜9年が約2.5か月分、10〜14年が約2.5か月分、15年以上が約2.8か月分です(筆者計算)。1〜14年の階級では、ほとんど変わりません。この月数は、賞与の算定のもとになる基本給ではなく、所定内給与額で割った数字なので、勤め先の「基本給の○か月分」という言い方とは一致しません。

所定内給与額は、1〜4年が30万4,700円、5〜9年が31万4,800円、10〜14年が32万6,500円と、階級が上がるごとに1万円ほどずつ増えています(筆者計算で1万100円、1万1,700円)。15年以上で35万8,600円と、やや大きく上がります。経験1〜14年の間は、増え方が小さいと言えます。

この差は、同じ人の昇給の記録ではありません。経験年数の違う人たちの平均を並べたものです。「10年で月に○万円上がる」とは読まないでください。

差がつくのは月給より賞与。企業規模別の経験年数階級

同じ調査の企業規模別(法人や企業全体の常用労働者数による区分で、病院の病床数ではありません)の表では、所定内給与額と年間賞与が、次のようになっています。

  • 1,000人以上:1〜4年 31万5,100円/92万5,000円、5〜9年 33万1,500円/107万4,400円、10〜14年 34万700円/106万3,200円、15年以上 38万6,100円/137万1,700円
  • 100〜999人:1〜4年 29万500円/63万1,800円、5〜9年 29万9,900円/66万4,000円、10〜14年 32万500円/74万1,000円、15年以上 35万4,300円/90万5,800円
  • 10〜99人:1〜4年 29万8,700円/48万3,800円、5〜9年 32万3,700円/56万5,100円、10〜14年 31万1,200円/47万1,400円、15年以上 32万7,500円/72万3,600円

1〜4年で比べると、所定内給与額は1,000人以上が31万5,100円、10〜99人が29万8,700円で、1万6,400円の差です。賞与は92万5,000円と48万3,800円で、44万1,200円の差があります(筆者計算)。月給の差よりも、賞与の差のほうが大きく出ています。

階級の名前と、年次のずれだけ、気をつけて見てね。

年齢階級や日本看護協会の数字と、合わせて読む

経験年数ではなく年齢階級で見る表(第5表)では、きまって支給する現金給与額×12+賞与の筆者計算で、20〜24歳が約440万円、25〜29歳が約501万円、30〜34歳が約491万円、35〜39歳が約519万円、40〜44歳が約548万円です。こちらは時間外・深夜・交替などの手当を含むため、上の経験年数の表の計算例とは定義が違います。30〜34歳が25〜29歳より低いように、並びが一直線にならない所もあります。年代ごとの詳しい読み方は、年代別の年収にまとめています。

日本看護協会の「2025年 病院看護実態調査」(回答した病院の平均で、全国の代表値ではありません)では、勤続10年・31〜32歳・非管理職の看護師の税込給与総額は340,278円、基本給与額は254,286円でした。大卒の新卒(税込給与総額292,527円)との差は、月に47,751円です(筆者計算)。夜勤は三交代8回(二交代4回)の月を想定し、時間外の手当を含まない数字です。

経験年数による上がり方は、勤め先の昇給の定めで変わります。日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」では、年齢や勤続年数に基づく昇給が「ある」病院が75.0%、人事評価に基づく昇給が「ある」病院が43.4%でした。平均の曲線と、自分の職場の曲線は、別のものとして見ます。

年次のことばで調べるときの、数字の置き換え方

「5年目の年収」と検索して見つかる数字が、どの階級の、どの定義の数字なのかを、確かめる順番を決めておくと、混乱が減ります。所定内給与額は、労働契約などで決められた支給条件で支払われた現金給与額から、時間外などの超過労働給与額を引いた額で、所得税などを引く前の額です。自分の明細の基本給と固定の手当の合計に近い定義です。

自分の年次の数字を、階級に当てはめる手順

年収から手取りに直すときは手取りと給与明細の見方、年収500万円台の中身は年収400・500・600万円の違いも見てください。

経験の階級と、手当を含むかどうか。2つそろえれば並べられるね。

自分の階級の行に、印をつけておこう。

よくある質問

看護師の3年目の年収は、いくらですか?

公的な統計は、3年目だけを取り出さず、経験年数の階級で平均を出しています。令和7年賃金構造基本統計調査では、1〜4年の階級の所定内給与額の平均が30万4,700円、年間賞与の平均が77万8,800円です。個人にそのまま当てはまる数字ではありません。

10年目の看護師の年収の目安は?

経験10〜14年の階級で、所定内給与額の平均は32万6,500円、年間賞与の平均は81万2,600円です(令和7年)。所定内給与額×12+賞与の筆者計算で約473万円です。時間外・夜勤などの手当を含まないため、全体の平均でその分(年に約39万円)を足すと、500万円を少し超える水準になります。

経験年数が同じでも、年収に差が出るのはなぜですか?

企業規模による賞与の差や、勤め先の昇給の定め、手当の種類で変わります。統計の平均には、個々の事情が混ざっているため、自分の明細で定義をそろえて確かめることが手がかりになります。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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