辞めたい・向いてない
看護師はやめとけと言われる理由と、それでも続ける・選ぶ条件
更新 2026年10月23日読むのに約6分
「やめとけ」という言葉は、言われた日より、あとからじわじわ効いてきます。この記事では、そう言われる理由を場面ごとに分け、続ける・変える・辞めるのどれが近いかを考える材料を並べます。
「やめとけ」って、言われても、自分で思っても、心に残る言葉だよね。
「やめとけ」と言われるのは、どんな場面か
「看護師 やめとけ」と調べるとき、出発点には、誰かに言われた言葉か、自分の中で鳴っている声があることが多いようです。言う側の事情は場面でかなり違うため、まず、聞こえてきた言葉を理由ごとに分けてみます。
- 夜勤や長時間の勤務で、からだがもたないという話
- 人間関係やハラスメントで、心がすり減るという話
- 命を預かる責任の重さや、ミスへの怖さの話
- 仕事の量や責任に、給与が見合わないという話
- 家族や友人が、心配から口にする「無理しないで」の言い換え
同じ「やめとけ」でも、職業そのものへの評価の場合と、特定の職場への評価の場合があります。職場の話なら、職場を変えれば状況が変わる余地があります。職業の話なら、看護の外を考える話になります。この区別をしないまま言葉だけを受け取ると、必要以上に重く響きます。
数字で見ると、日本看護協会の調査で、2024年度の正規雇用看護職員の離職率は11.0%でした。この数字の読み方は看護師の離職率の記事に、「きつい」と言われる中身を公的な調査で確かめた話は看護師がきついと言われる理由の記事にまとめています。ここでは数字より、言葉の受け取り方に絞ります。
言われた言葉を分けるには、相手に一つ聞き返すのが近道です。責める調子ではなく、中身を知りたい、という形で聞きます。
- 「それは、夜勤の話?それとも人間関係の話?」(理由の種類を分ける)
- 「どこの病院、何年くらい前の話?」(職場と時期を分ける)
- 「どうなっていたら、続けられたと思う?」(変えられる条件を聞く)
- 家族に言われたとき:「心配してくれてありがとう。何がいちばん気になる?」(心配の中身を聞く)
答えが「あの病院の、あの時期の夜勤」なら、それは職場と時期の話です。答えがはっきりしないときは、言葉の重さほどの根拠はないのかもしれません。聞き返した答えは、1行で書き留めておくと、あとで自分の状況と比べられます。
よくある誤解を、ひとつずつほどく
「やめとけ」の周りには、いくつかの思い込みが付いてきます。公的な資料で確かめられる範囲で、ひとつずつ見ていきます。
誤解1:やめとけと言われた。だから自分は向いていない。 言われたことと、向き不向きは別の話です。人から見た印象は、その人が知っている職場や経験に引っ張られます。向き不向きを自分で見分けるときの観点は、向いていないと感じるときの見分け方で扱っています。
誤解2:看護師は大変なのが普通。自分のつらさもがまんの範囲。 日本看護協会の2013年の夜勤・交代制勤務ガイドラインは、勤務と勤務の間隔を11時間以上あける、3交代制の夜勤は月8回以内を基本とする、といった基準を提案しています。法律ではなく協会の提案ですが、「普通だから」と飲み込む前に、物差しがあることは知っておいてよいことです。自分の職場を「違反」と決める材料ではなく、状況を言葉にする材料として使います。夜勤の数え方は夜勤の回数の目安にまとめました。
誤解3:辞めれば、つらさは全部なくなる。 辞めて軽くなるのは、職場の運用や人に由来するつらさです。収入が途切れる不安、保険や年金の手続き、次の職場での新しいずれは、別に起きます。お金の見通しは貯金の必要額を出す手順で確かめられます。辞めたあとの気持ちは、看護師を辞めてよかったことの記事と、反対側の辞めたあとの後悔の整理の両方を見比べてください。
誤解4:続けるのが偉い。辞めるのは逃げ。 続けるか辞めるかは、優劣ではなく、条件の選び方の話です。続けることでからだや気持ちを壊してしまえば、続ける意味が薄れます。逆に、条件を整えたうえで続けると決める人もいます。どちらの選択も、考えた時間があれば、自分で選んだ道になります。
言われた言葉のうち、引っかかったものに線を引いておこうか。
続ける・変える・辞めるの分かれ目
近い道は、「何がつらいか」と「休めば戻るか」で変わります。下の表は、考え始めるための目安です。診断や決定ではありません。
| 道 | 向きやすい状況 | 先にやること |
|---|---|---|
| 続ける | つらさが一時的で、休日に回復できている | 夜勤の回数や担当の調整を、先に聞いてみる |
| 職場を変える | 看護は続けたいが、職場の運用がつらい | 夜勤・教育・休みの取り方を、入る前に聞く項目にする |
| 看護の外へ | 休んでも、仕事の中身そのものが合わないと感じる | 収入と手続きの見通しを、書き出してから |
| いったん休む | 眠れない・食べられないなどが続いている | 休みの扱いを、勤め先や窓口で確かめる |
目安であり、診断でも決定でもありません。休みの扱いなどは、勤め先・窓口で確かめる。
ぴったり当てはまらなくても、いいんだよ。
同じ「夜勤がつらい」でも、回数が多いことが理由なら、調整や別の職場で変わる余地があります。夜勤そのものがからだに合わないなら、夜勤のない働き方を考えることになります。理由をもう少し細かく分けたいときは、辞めたい理由の整理が手がかりになります。
もう一つの目安は、休みの日の気持ちです。休日に軽くなるなら、疲れや勤務の組み方が関わっている可能性があります。休んでも重さが変わらないときは、環境だけでなく、仕事の中身との相性や、心身の状態が関わっているかもしれません。その場合は、判断の前に、相談先を一つ挟みます。
続けると決めたときは、変えたいことを1つに絞り、1〜3か月後に見直す日を決めておきます。「がまんして続ける」ではなく「条件を決めて続ける」にすると、あとで振り返れます。続ける形の決め方は、看護師が辞めたいけれど続ける選択の記事で詳しく扱っています。
これから看護師を目指す人が「やめとけ」と言われたら
看護学生や、看護師を目指している人が「やめとけ」と言われることもあります。この場合、まだ働いていないぶん、言葉だけが先に入ってきます。言われた理由の多くは、職場ごとの運用で差が出るものです。見学や面接、実習先で、運用を自分の目で確かめる材料にします。
質問は、答えの数字そのものより、聞いたときの答え方も材料になります。具体的に答えてもらえる職場もあれば、「人による」で終わる職場もあります。2〜3か所で同じ質問をして、答えを並べて比べると、「やめとけ」の中身が、自分にとって当てはまるかどうかが見えてきます。聞いた内容は、記録ノートに残しておくと比べやすくなります。
続けても、変えても、辞めても、迷った時間は、ちゃんと自分のものだよ。
よくある質問
看護師はおすすめしないと言われますが、本当ですか?
職場・年数・夜勤の有無で状況は大きく違うため、一律には言えません。公的な数字で確かめられるのは、日本看護協会の調査で正規雇用看護職員の離職率が11.0%(2024年度)といった範囲までです。言った人に「夜勤の話か、人の話か」を聞き返すと、理由が分けられます。
やめとけと言われても、看護師になりたい場合はどうしますか?
夜勤の回数、新人教育の体制、希望休の出し方、残業の実態を、見学や面接で聞いて確かめます。2〜3か所で同じ質問をして答えを並べると、言葉に引っ張られにくくなります。
向いていないと感じるのは、辞めたほうがいいサインですか?
それだけでは決められません。休日に回復できるか、眠れているか、続いている期間はどのくらいかを合わせて見ます。眠れない・食べられないなどの状態が続くときは、先に医師や窓口に相談してください。
出典・参考(公的な情報)
- 2025年 病院看護実態調査 報告書(調査研究報告 No.102)(公益社団法人 日本看護協会)
- 看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013年)(公益社団法人 日本看護協会)
- 健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。