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年収・給与水準

看護師の年収の平均はいくら?4つの調査の早見表と自分の位置の見方

更新 2026年10月23日読むのに約5分

この記事には広告(PR)を含みます。転職サービスは、順位を付けず、同じ書式で並べています。

看護師の平均年収は、令和7年賃金構造基本統計調査の月給と賞与から計算すると約525万円、日本看護協会の会員調査では病院勤務で約576万円です。数字が違うのは調査の対象と定義が違うためで、この記事では内訳と、自分の年収を同じものさしに直す手順を整理します。

年収って、気になるのに、人には聞きにくいよね。

数字の出どころから、そろえて見ていこう。

「平均年収」は、どの調査のどの数字なのか

「看護師の平均年収は〇〇万円」という数字は、記事によってばらつきます。理由は、調査ごとに、対象・時期・含めるものが違うからです。どれか一つが正しいのではなく、調査の名前と対象を付けて、並べて見る必要があります。

また、公的な統計の多くは、「年収」をそのまま公表していません。たとえば、厚生労働省の賃金構造基本統計調査は、ある月の給与(月額)と、前年1年間の賞与を、別々に公表しています。年収の目安は、月額×12+賞与の計算で出せますが、公式の年収ではありません。この記事で「計算」と書くものは、すべて、そうした筆者の計算です。

年収に関わる4つの調査の早見表
調査見ているもの対象の特徴看護師の数字
賃金構造基本統計調査(厚生労働省・令和7年)6月分の月給と、前年1年間の賞与民営の10人以上の事業所、一般労働者の看護師きまって支給する現金給与額36万5,900円、賞与85万6,400円(月額×12+賞与の筆者計算で約524.7万円)
看護職員の賃金に関する実態調査(日本看護協会・2024年度)2024年1〜12月の年収(源泉徴収票の支払金額)協会会員の回答。病院勤務の正規雇用フルタイム平均約576.2万円(非管理職は約526.3万円)
民間給与実態統計調査(国税庁・令和7年分)1年間の給与(給料・手当・賞与)民間の給与所得者。1年を通じて勤務した人全産業の平均は487万円。医療・福祉は約424万円で、看護師だけの数字ではない
職種別民間給与実態調査(人事院・令和7年)4月分の月給(きまって支給する給与)企業規模100人以上の民間事業所月給37万9,708円(夜勤手当・通勤手当・時間外手当を含む)

対象と時期が違うため、数字は並べて優劣を付けられません。「計算」は筆者の計算で、公式の年収ではありません。

調査の名前を付けて、はじめて数字が読めるんだね。

表のとおり、同じ「看護師の年収」でも、集計の月も、含まれる人(管理職、パート、国公立)も違います。日本看護協会の数字は、回答した会員の集計で、全国の代表値ではありません。賃金構造基本統計調査の数字は、調査の一般的な注意に「特に説明がなければ民営の事業所のみの数値」と書かれていて、パート・非常勤は別の表にあります。職種別の表には「民営」の表示がないため、国公立病院の看護師が含まれるかどうかは、確認できていません。

月給と賞与に分けると、内訳が読める

令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)の、10人以上の民営事業所の一般労働者である看護師(男女計)の数字を、内訳で見てみます。賃金は令和7年6月分、賞与は令和6年1年間です。

  • きまって支給する現金給与額:36万5,900円(時間外・深夜勤務・交替などの手当を含む月額)
  • 所定内給与額:33万3,200円(上の額から、時間外などの手当を除いた月額)
  • その差(超過労働給与額):3万2,700円(筆者計算)
  • 年間賞与その他特別給与額:85万6,400円
  • 平均年齢42.1歳、平均勤続年数9.8年
  • 月額×12+賞与の計算:約524.7万円。所定内給与額で計算すると約485.5万円

同じ調査でも、きまって支給する額で計算するか、所定内給与額で計算するかで、年収の目安が約39万円変わります(筆者計算)。この差の中身は、時間外・深夜・交替などの手当で、深夜勤務手当や交替手当が含まれるため、夜勤の回数が影響しうる部分です。ただし、病院の定額の夜勤手当が、調査票の上でどちらに入るかは確認できていないため、夜勤手当の額を、この統計から直接取り出すことはできません。

賞与は、所定内給与額の約2.57か月分に当たります(筆者計算)。賞与の月数は職場の規程で決まるため、この数字を、自分の賞与に当てはめることはできません。

企業規模(病院の病床数ではなく、法人・企業全体の常用労働者数)別に見ると、賞与の差が目立ちます。1,000人以上は月給38万6,800円・賞与105万7,100円(計算で約569.9万円)、100〜999人は35万7,700円・77万400円(約506.3万円)、10〜99人は33万9,500円・62万4,200円(約469.8万円)です。割合で見ると、賞与の差(1,000人以上は10〜99人の約1.7倍)のほうが、月給の差(約1.14倍)より大きく出ています(筆者計算)。規模ごとの平均年齢も違う(37.6歳、44.3歳、46.3歳)ため、規模だけの差とは読めません。

看護師長などの役職者を除いた表では、月給35万3,300円、賞与80万6,100円で、計算すると約504.6万円です。看護師の職種には看護師長が含まれるため、役職者を除くと平均はやや下がります。ただし、この表は、雇用期間の定めのある人も除いているため、人数の差を役職者の割合と読むことはできません。

同じ看護師なのに、数字が全部ちがうのは、おどろくよね。

数字がそろわない理由は、時期と定義のずれにある

同じ年の数字でも、月が違う、含まれるものが違う、対象の人が違う、という三つのずれがあります。賃金構造基本統計調査だけを見ても、月給と賞与の指す時期は、年がずれています。

月給と賞与が指す時期(賃金構造基本統計調査)
前年1〜12月賞与を集計(令和6年)
当年6月月給を集計(令和7年)
当年7月調査を実施

図の幅は、期間の長さに比例しません。賞与は前年1年間、月給は6月分で、年がずれています。

月と年が違うことを、頭に置いておこう。

  • 時期:賃金構造基本統計調査は6月分、人事院は4月分、日本看護協会の年収は2024年1〜12月分。月が違うと、夜勤や残業、賞与の入り方が違います
  • 含まれるもの:賃金構造基本統計調査の所定内給与額は時間外などを含まず、人事院のきまって支給する給与は夜勤手当・通勤手当・時間外手当を含む。日本看護協会の年収は、源泉徴収票の支払金額(税などを引く前の1年分)
  • 対象:賃金構造基本統計調査は10人以上の民営事業所、人事院は企業規模100人以上、日本看護協会は会員の回答、国税庁は医師や介護職員なども含む医療・福祉の全体

日本看護協会の会員調査では、病院勤務の正規雇用フルタイムの平均年収は約576.2万円(2024年)でした。管理職を含む数字で、非管理職(スタッフ)は約526.3万円です。回答した会員の集計で、年収の欄の無回答も多い(病院勤務者の24.1%)ため、賃金構造基本統計調査の計算値(約524.7万円)と、差をそのまま比べません。

月給と賞与で見る調査

賃金構造基本統計調査のように、月額と賞与を別に公表する統計です。年収は計算で出すため、月の選び方で数字が変わります。

年収で見る調査

日本看護協会の会員調査のように、源泉徴収票の支払金額(年収)を聞く調査です。回答者の構成で数字が変わり、代表値ではありません。

国税庁の令和7年分の統計では、1年を通じて勤務した給与所得者(全産業)の平均給与は487万円、医療・福祉は約424万円でした。医療・福祉には、医師、介護職員、保育士なども含まれるため、看護師だけの年収ではありません。看護師の数字と並べる場合は、対象が違う点を添えます。

自分の年収を、同じものさしに直して比べる

統計の平均に自分を重ねる前に、自分の数字を、統計と同じ形に直します。次の順番が使えます。

自分の年収を、3つに分けて書き出す

平均より高い・低いと分かっても、それだけで、職場や転職先の良し悪しは決まりません。年齢、勤続、夜勤の回数、役職、勤務先の規模で、数字は変わります。平均に自分を当てはめるのではなく、内訳のどこに差が出ているかを見ます。

転職先の年収を比べるときも、年収の数字だけでなく、月給の内訳、賞与の月数、夜勤手当、昇給の仕組みを、同じ形に直します。求人票の「年収例」は、含まれる手当や夜勤回数の前提を確かめます。手取りは、年収から税や保険料が引かれるため別の数字で、看護師の手取りの見方にあります。

調査を分けた数字は、別の記事で見られます。月給の内訳は看護師の月収の平均と内訳、新卒の数字は看護師の初任給、年齢階級ごとの数字は年代別の年収、病院の種類や規模の違いは職場別の年収にあります。平均より低いと感じたときに、中央値や分布で自分の位置を確かめる方法は看護師の年収の中央値と分布、年収1000万円という数字の見方は年収1000万円の見方にまとめています。

自分の数字を一つ書いておくと、次に見るとき、比べやすいよ。

全部をいっぺんに覚えなくて、大丈夫だからね。

よくある質問

看護師の平均年収は、いくらですか?

調査によって違います。令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)の月額と賞与から計算すると約524.7万円ですが、公式の年収ではありません。日本看護協会の2024年度の会員調査では、病院勤務の平均が約576.2万円でした。対象が違うため、並べて優劣は付けられません。

自分の年収を統計と比べるには、何を見ればよいですか?

源泉徴収票の「支払金額」と、給与明細の総支給額・賞与を見てください。月給の内訳(基本給、手当、夜勤手当)を分けると、調査の定義に合わせて比べやすくなります。

国税庁の平均給与は、看護師の年収の目安になりますか?

目安にはなりません。国税庁の令和7年分の統計では、医療・福祉の平均は約424万円ですが、医師や介護職員なども含みます。看護師の数字は、賃金構造基本統計調査などで確かめてください。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

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