手荒れ・肌のケア
看護師の手荒れ・マスク荒れ、現場でできるケアのチェックリスト
更新 2026年10月23日読むのに約6分
手荒れもマスク荒れも、手洗いや手袋、マスクが欠かせない仕事では、起きやすいものです。この記事では、勤務の区切りごとにできるケアを、チェックリストで並べます。薬や治療の選び方は扱いません。
手、荒れてきたよね。まずは、クリームの置き場所を決めるところから始めよう。
手荒れ・マスク荒れのケアは、感染対策の前後に入れる
手荒れを減らしたくて、手洗いや手指消毒の回数を減らす、という選び方は、現場ではできません。手指衛生や手袋の使い方は、職場の感染対策の決まりが先です。ここで扱うのは、その決まりを守ったうえで、前後にできるケアです。
肌の状態は、同じ仕事でも人によって大きく違います。以下は一般的な考え方で、合う・合わない、効果の程度を約束するものではありません。新しい製品を使うときは、少量から試して、肌の様子を見ます。手荒れとは別に、眠れない、気分の落ち込みが続くといったことがあるときは、つらいときの窓口から話せる相談先を探せます。
- 手:回数の多い手洗いや手指消毒、手袋の中の蒸れ
- 手首や指の間:水気が残りやすい場所
- 顔(マスクの当たる頬、鼻の横、耳の後ろ):こすれと蒸れ
- 夜勤中や夜勤明け:睡眠不足と乾燥が重なる時間
まず、どの場面で荒れるのかを書き出します。場面が分かると、ケアを入れる場所が決まります。書き出す形は、下の例くらいの短さで足ります。
- 日付:10月23日(夜勤明け)
- 荒れた場所:右手の指の間、親指の付け根
- 悪化した場面:手指消毒の回数が多かった日
- 使ったもの:ハンドクリーム(休憩時に1回)
- 次に試すこと:休憩のたびに、少量を塗る
書いておくと、受診のときも説明しやすいよ。
勤務の前と、勤務中にできること
ケアは、勤務の流れの中に組み込むと、忘れにくくなります。出勤前と勤務中に、手を付けやすいものを並べます。感染対策の決まりと重なる部分は、職場の決まりを優先します。
- 出勤前に、手の傷やひびの有無を見る。傷があるときの扱いは、職場の感染対策の決まりで確かめる
- 爪を短く整える。指輪など水気が残りやすいものを外せるかは、職場の決まりに従う
- クリームを、休憩のときに目に入る場所(ロッカー、ポーチ)に置く
- 手を洗ったあとは、指の間と手首の水気を、よく拭き取る
- 手洗いや消毒の多い日は、休憩のたびに、少量を塗る
- 手袋は、サイズが合うものか、備えがあるかを確かめる。合わないと、蒸れやこすれが増えることがある
手袋の中が蒸れたと感じたときは、外せる場面で外して、手を乾かします。これも、感染対策の決まりの範囲です。手荒れで困っていることは、師長や感染管理の担当に伝えると、備品の選択肢を相談できることがあります。伝えるときは、「荒れて仕事に影響が出ている」と、事実を添えます。
クリームの置き場所は、働き方で変わります。病棟なら、ロッカーや、白衣のポケットに入る小さな容器。外来なら、診察の合間に手が届く机の引き出し。訪問看護なら、移動中のバッグや車の中です。休憩のときに手が伸びる場所を、1週間試して、定位置を決めます。ポケットに入れて持ち歩くときは、容器の口を汚さないよう、職場の決まりに沿って扱います。
荒れた手を見ると、毎日の仕事ぶりが見える気がするよ。いたわってあげようね。
勤務のあと・夜勤明け・休日にできること
帰宅後や夜勤明けは、疲れていて、ケアが後回しになりやすい時間です。気合に頼らず、置き場所と順番で続けます。たとえば、保湿のクリームを、玄関や枕元に置いておきます。洗うときは、熱すぎない、ぬるめのお湯にします。熱いお湯だと、乾燥を感じやすい人もいます。洗ったあとは、水気を拭いて、保湿を重ねます。
- 出勤前手の状態を見る
- 勤務中拭く・休憩で塗る
- 帰宅後ぬるめのお湯で洗い、保湿
- 休日状態を見て、記録する
全部やらなくても、1つ続けば十分だよ。
休日は、肌の状態を見る日でもあります。休みの日に軽くなるなら、仕事での回数や摩擦が関わっている可能性があります。休んでも変わらない、むしろ悪化していく場合は、次の節の受診の目安を見てください。夜勤明けの睡眠や、からだ全体のケアは、睡眠を整える手順と、夜勤明けのからだのケアで扱っています。
マスク荒れは、当たる場所と時間を見る
マスクの荒れは、こすれ、蒸れ、汗が重なって起きやすくなります。荒れる場所が、鼻の横なのか、頬なのか、耳の後ろなのかを見ると、対策が絞れます。マスクの大きさや形が顔に合っているかは、職場の備品の範囲で見直せることがあります。耳の後ろが荒れるなら、ひもの当たり方を変えられないかを、確かめます。
外せる休憩のときに、決まりの範囲でマスクを外して、顔を乾かします。洗顔のあとに、保湿をします。肌に合うかどうかは人によるため、顔に使う製品も、少量から試します。
マスクの種類を変えて試すときは、どのマスクの日に荒れが強かったかを、手荒れメモと同じ形で残します。原因を1つずつ切り分けられると、次の対策が選びやすくなります。
手の荒れ
水、摩擦、手袋の中の蒸れが関わる。洗ったあとに拭くこと、休憩ごとに塗ることがポイント。
マスクの荒れ
こすれと蒸れが関わる。当たる場所、マスクの大きさ、外せる時間を見るのがポイント。
続くときの受診の目安と、職場への相談
ケアをしても良くならない、赤みやかゆみ、ひび割れ、出血、ただれが続く、痛みで仕事や睡眠に支障が出る、悪化していく。こうしたときは、皮膚科に相談してよい目安です。診断や治療、薬は医師が判断するものなので、この記事では薬の名前や使い方は扱いません。
受診するときは、手荒れメモを持っていくと、いつ・どの場面で荒れたかを伝えやすくなります。使っている製品の名前も、メモに入れておきます。
職場には、産業医という仕組みもあります。常時50人以上の労働者を使う事業場には選任されていて(労働安全衛生法13条・同法施行令5条)、手荒れで仕事に支障が出ているときの相談先にもなります。相談した内容がどこまで伝わるかは、最初に確かめておきます。
師長や感染管理の担当に伝えるときは、困っていることと、頼みたいことを1つずつにします。たとえば、「指の間にひびが出ていて、手袋の中で痛みます。合うサイズの手袋がないか、相談させてください」「マスクのひもで耳の後ろが切れてしまいました。別の形のマスクを試せるか、確かめたいです」といった形です。手荒れメモを見せると、話が早く進みます。
手のケアは、休憩の30秒でも、続けられたら十分だよ。
よくある質問
看護師の手荒れは、どのくらいで受診したほうがいいですか?
ケアをしても良くならない、ひび割れや出血が続く、痛みで仕事や睡眠に支障が出る、といったときが目安です。診断や治療は医師が行うため、早めに皮膚科に相談してください。
手指消毒を減らして、手荒れを防いでもいいですか?
手指衛生は職場の感染対策の決まりに従います。回数を自分の判断で減らすのではなく、拭く・塗るといった前後のケアと、手袋のサイズなど備品の相談で対応します。
マスク荒れが治らないとき、どうすればいいですか?
荒れる場所を見て、マスクの大きさや当たり方を見直します。外せる時間に顔を乾かし、保湿します。それでも続くときは、皮膚科で相談してください。
出典・参考(公的な情報)
法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。
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この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。