本文へ
ナースの現在地診断する

当サイトは広告(PR)を含みます。掲載サービスから報酬を受け取ることがあります。

不調のサインと受診

看護師のうつ病。症状のサインと受診の目安、休職・診断書の入口

更新 2026年10月23日読むのに約7分

「うつ病かもしれない」と感じたとき、知りたいのは、どんなサインがあり、どこに相談すればよいかです。この記事では、公的な解説にあるサインと受診の目安を先に置き、割合の数字、休職・診断書の入口の順に整理します。診断はしません。

数字より先に、気にかけたいサインと相談先から並べるね。

看護師のうつ病のサインと、受診の目安

こころの情報サイト(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)は、うつ病を、気分の落ち込みや興味・喜びの低下などの精神症状に、睡眠や食欲の変化、疲れやすさなどの身体症状が加わり、日常生活に大きな支障が出ている状態と説明しています。気分障害の一つです。同じサイトが挙げているサインを、3つの面に分けて並べます。

  • 気分の面:一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない、自分を責めてばかりいる、イライラや焦りが出てくる
  • からだの面:眠れない、または寝すぎてしまう、食欲がない、体がだるく疲れやすい、頭痛や肩こり、動悸、胃の不快感、めまい
  • 周りが気づく変化:表情が暗い、涙もろくなった、反応が遅い、落ち着かない、飲酒量が増える

看護師の場合、眠れなさやだるさは、夜勤の疲れと重なって見えやすいものです。e-ヘルスネットも、うつ病は体の症状が目立つことが多く、本人が気づかないまま内科を受診する例があると書いています。休日をはさんでも気分が沈んだまま、楽しめない感じが続いているかを、メモで見ておくと、相談のときに伝えやすくなります。どちらなのかを判断するのは医師で、この記事は病名の当てはめはしません。

相談先について、こころの情報サイトは、気分の落ち込みや日常生活への大きな支障が続く場合は、総合病院の精神科、心療内科、精神科クリニックなどに相談するよう案内しています。内科などのかかりつけの医師や、保健所・精神保健福祉センターの相談窓口も使えます。「何日続いたら」という期間の目安は、このページには示されていません。迷ったら、続いていることそのものを理由に相談してよい、と考えます。

受診までの流れ(目安)
  1. 気づく落ち込みや支障が続く
  2. 書き残すいつから・どんな場面で
  3. 相談する精神科・心療内科・かかりつけ医
  4. 職場に伝える休みの扱いは就業規則で

順番どおりでなくても、いいんだよ。

受診前に、メモしておくこと

受診前の気持ちの整理は、うつかもと思ったときの整理メモと窓口でも扱っています。メモは記録ノートに残せます。

うつ病の割合:確かめられる数字と、確かめられない数字

こころの情報サイトは、日本では100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験しているという調査結果がある、と紹介しています。女性のほうが男性より1.6倍くらい多いことも知られている、と書いています。どの調査の、いつの数字かは、ページには書かれていません。

令和6年版の厚生労働白書の概要では、2020(令和2)年に精神疾患を有する外来患者数は約586万人でした。うつ病、双極性障害、適応障害などを含む数で、うつ病だけの人数ではありません。

働く人の側の数字として、厚生労働省の令和7年「労働安全衛生調査」があります。常用労働者10人以上の民営事業所が対象で、令和7年10月31日現在の調査です。過去1年間(令和6年11月1日〜令和7年10月31日)に、メンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した、または退職した労働者がいた事業所は13.5%(令和6年は12.8%)でした。休業した労働者がいた事業所は10.8%、退職した労働者がいた事業所は6.5%です。労働者全体に占める割合は、休業が0.6%、退職が0.2%でした。1,000人以上の事業所では、休業者がいた割合が90.3%になります。

どれも全業種・全職種の数字で、「メンタルヘルス不調」はうつ病に限りません。看護職に限ったうつ病の割合は、公的な統計で確認できた範囲では見当たりませんでした。「看護師の〇割がうつ」という数字は、出どころが分からないものは使いません。数字の多い少ないより、自分にサインが続いているかのほうが、相談の理由になります。

割合が何%でも、つらさが続いているなら、相談していい理由になるよ。

休職・診断書・傷病手当金の入口

休職は、法律で決まった制度ではありません。山梨県労働委員会事務局のQ&Aは、私傷病による休職制度について、法律上の定めはなく、制度を設けるかどうかを含めて会社の方針による、と説明しています。期間や手続きは就業規則で確かめます。進め方は看護師が休職を考えたときの記事にあります。

傷病手当金は、健康保険法99条の制度で、療養のため働けない日が3日続いたあと、4日目から支給され、支給期間は通算1年6か月です。協会けんぽの申請書には、主治医が記入する欄があります。条件と申請の流れは傷病手当金の記事にまとめています。

診断書は、職場が求めるかどうか、書式があるかが職場ごとに違います。先に師長か人事に「診断書は必要ですか、決まった書式はありますか」と確かめ、受診のときに「職場に出す診断書が必要です」と医師に伝えます。休みの期間の見込みも、そのときに相談します。休んだあとの戻り方は休職から復職までの記事で扱っています。

休み・相談の制度の早見表
制度根拠・出どころ覚えておくこと
休職就業規則(法律に定めなし)会社ごとに、期間・賃金の扱いが違う
傷病手当金健康保険法99条待期3日、通算1年6か月
ストレスチェック労働安全衛生法66条の10受検は義務ではない
面接指導同法66条の10・66条の8要件は勤め先で確かめる
産業医同法13条常時50人以上の事業場に選任

2026年10月23日時点で確認した内容です。要件や期間は、勤め先・保険者の窓口で確かめる。

全部を覚えなくても、いいんだよ。必要なときに開こうね。

新人の時期も、相談先と制度は同じです。傷病手当金は勤続年数で決まるものではなく、健康保険の被保険者が療養のため働けないときの制度です。入職して間もない時期の不調は、新人の五月病の記事にも続きがあります。

職場と相談先に、どう伝えるか

職場に伝えるときは、病名より先に、勤務に関わることだけを短く伝えます。どこまで話すかは、自分で決めてよいことです。

  • 受診を決めたとき:「体調のことで受診することにしました。勤務のことで、少し相談させてください」
  • 受診のあと:「医師から、しばらく休養が必要と言われました。診断書の出し方を確認させてください」
  • まだ迷っているとき:「最近眠れない日が続いていて、夜勤の回数のことで相談させてください」

職場のストレスチェックの結果は、本人の同意なしに事業者へ渡らない決まりで、仕組みはストレスチェックで分かることにあります。産業医に話すときは、最初に「どこまで職場に伝わりますか」と確かめておきます。働く人向けのこころの耳などの窓口は、看護師のメンタル相談窓口の一覧に受付時間とあわせて並べています。

まずは、サインのメモを1行だけ書いてみようか。それが、相談のときの最初の言葉になるよ。

よくある質問

看護師のうつ病の割合は、どのくらいですか?

看護職に限った割合は、公的な統計では確認できませんでした。こころの情報サイトは、日本では100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験しているという調査結果を紹介しています(調査名・年はページに記載がありません)。

うつ病で休職するとき、診断書は必要ですか?

休職は会社の就業規則で決まるため、診断書が要るか、どんな書式かは、勤め先で確かめます。受診のときに「職場に出す診断書が必要です」と伝えます。傷病手当金の申請書には、主治医が記入する欄があります。

新人でも、傷病手当金は使えますか?

健康保険法の制度で、被保険者が療養のため労務に服することができないときが対象です。勤続年数だけで決まるものではなく、支給の可否は医師の判断などによります。加入している保険者に確かめてください。

出典・参考(公的な情報)

法令・制度は、上の出典を 2026年10月23日 に確認して書いています。改正されることがあるので、手続きの前に、最新の内容を各窓口で確かめてください。

つぎに読む

この内容は一般的な情報で、医療的な診断や個別の助言ではありません。つらさが続くときは、公的な窓口や、かかりつけ医・産業医に話してください。

約3分・会員登録なし診断をはじめる